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少しまじめに社会問題について考えてみたい
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外国人に対してこんな扱いをしている間は真の先進国・経済大国とは言えないと私は思う。
全国47都道府県の労働局が05年、「外国人研修・技能実習制度」で来日した外国人労働者が働く866事業所を監督指導したところ、その8割にあたる
694事業所で、長時間労働や基準外賃金の未払いなどの違反があったことがある調査で分かった。開発途上国の人材育成を図る目的で政府が推進してきたこの制度を利用して来日している外国人は現在約16万人。研修、実習を名目にしながら、「格安の労働者」扱いをされている実態が浮かんだ。
 制度上、研修は労働扱いではないため、実習生がいる事業所が指導対象になったが、研修生も同様の職場環境で働いているとみられる。
 違反が最も多かったのは、非常用設備がなかったり、衛生状態が悪いなどの
「労働安全衛生法違反」328件。次いで、1日8時間、1週間40時間を
超える長時間労働の「労働基準法32条違反」326件。
さらに、時間外・休日・深夜の割増賃金未払いの「労働基準法37条違反」270件、最低賃金を支払っていない「最低賃金法違反」65件などとなっている。
違反は延べ1516件に上っていた。
 一例をあげると、中国人実習生12人を県の定める最低賃金(時給610円)を下回る285〜476円で働かせていたなどとして、縫製会社2社と2社の経営者を労基法、最低賃金法違反容疑で書類送検。広島県府中労基署は、05年の1年間に中国人実習生6人を含む19人の賃金と時間外賃金計約3700万円を支払わなかったとして06年9月、寝具製造会社とを労基法違反容疑で書類送検した。
 埼玉労働局も、時間外賃金を不当に低く支払っていた建設業者、食品製造工場などに対し、過去にさかのぼって支払うよう勧告するなど指導した。
外国人労働者が労基署などに相談した件数は年々増え、05年は全国で約1万件に上っている。
 日本にいる外国人労働者は年々増加し、05年で推定約93万人。
内訳は、日系ブラジル人など日系人関係約26万5600人、大学教授や芸術家、研究家など専門的・技術的分野約18万人、研修・技能実習生約16万人、留学生・就学生のアルバイト約13万人、不法残留約19万3700人などとなっている。
 犯罪の温床といわれてきた不法残留が、過去最高だった93年5月の約29万8600人から年々減少する一方、研修・技能実習生が93年の約4万人から
増加している。「不法就労」から正規入国に移行するよう、この制度を国策として推進してきた経緯がある。

「開発途上国の経済発展に寄与」という高尚な精神の下で行われている「外国人研修・技能実習制度」だが、労働者を受け入れている日本の中小企業や農家の目には、「安価な労働力」としか映っていないという根本的な問題がある。
一方の研修生自身にとっても「研修」「実習」ではなく「賃金」が目的だ。
そんな現実とのずれが、トラブルの要因となっている。

 政府は90年、従来の企業研修制度を改正し、労働力不足の繊維業など中小企業、農業など個人事業主も、海外企業で働く研修生を受け入れられるようにした。
企業の依頼で、送り出し機関が日本へ労働者を送る。93年には1年の研修の後に、2年間労働できる技能実習制度が新設された。

 ところが、制度発足から10年以上を経過し、ほころびが目立ってきた。
(1)「研修」は労働ではないため、「時間外労働」は認められていないのに、現実は横行している
(2)研修手当、宿泊施設の確保などのコスト回収のために企業が長時間労働をさせている
(3)企業の多くが不況業種で、最低賃金を下回る支払いになっている−−
など、これまで潜在化していた問題が、次々と表面化している。

 外国人研修生を格安労働者として最低賃金を下回る500円程度の時給で長時間働かせ、時間外・休日・深夜業の割り増しする払わない日本人経営者の卑劣さが腹立たしい。
あきらかな人種差別だ。
研修生達は、バカで心無い経営者が日本の経営者だと思うだろう。
こんな人種差別をする経営者の商品を不買運動などの行動によって罰したい気持ちでいっぱいだ。
こんな報道に接すると企業倫理がいかに題目だけで、実行されていないのか、いかに日本の経営者のモラルが低いのかを痛感する。
| chary | - | 12:29 | comments(0) | - |

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