2011.04.03 Sunday
尼崎は大丈夫?
尼崎市の約40%は海面より低い「0メートル地帯」。ジェーン台風(1950年)では高潮などで22人が死亡、約24万人が被災した。
ジェーン台風を機に建設が始まった日本初の閘門式防潮堤は完成。 しかし、最大の危機は95年1月の阪神大震災でもたらされた。地震が発生したちょうどその時、船が海側から堤防内に入ろうとしていた。激しい揺れが水門を襲い、2カ所の水門とも片方の扉を開閉させるワイヤーが切れてしまったのだ。 船には被害はなかったが、ワイヤーの切れた門扉は制御不能になり、徐々に開いていく。それに伴い海水が堤内に流れ込んでいった。電話も通じず、外部への連絡ができなかったが、自主的に現場に駆け付けたほかの職員たちと協力し、午前中に扉を閉めることができた。 「あの時誰も来なければ、開いた閘門から海水が市街地に入り込み被害は悪化していただろう」と担当者は振り返る。 もし、東日本大震災規模の地震の震源地が東南海だったら防潮堤はどうだったのか? 今後予想される東南海地震に防潮堤は耐え得るのか? |